ときめき宮城アル8

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前回、偶然宮城とレストランで食事をすることになった。宮城が前にいると心臓がばくばくして上手くしゃべれない。
「お前変な顔して食べるな。美味しくないのか？やっぱ担任の教師とは食いづらいか。」
「そ、そんなことない！！！」
やばい、楽しそうにしなくては。何か会話しないと……

→つづき

　宮城と会話、なにを話そう。

そうだ、オレのこの病気について聞こう。

「なんかオレ変な病気みたいで、」
「病気？なんの？」
  宮城が食べるのをやめてオレを見てくる。汗が出る。
「なんか変なんだ。高校に入ってから…。先生のことを見ると心臓がバクバクして、ドキドキして、何するにも手につかなくて…」
  宮城はじっとオレのこと見てる。あ、汗が出る。
「心臓がすげー苦しいんだ。これってなんかの病気なんじゃないかと思って！！」
  最後の方はテンパりすぎて叫ぶみたいになってしまった。
  宮城はもっとオレのこと見て、いきなり笑いだした。
「お前それ本気で言ってるのか？面白いヤツだな。」
  ぶくくく笑ってる。な、なんだ、なんで笑ってるんだ！！笑われてると思うと頭に血が昇ってくる。
「姉と弟で全然違うんだな。その病気がなんなのか教えてやるよ。で？先生って？どの先生のことだ？相川先生か？それとも…」

「先生って、あ、アンタだよ。宮城だよ！」

  それ言ってから、空気が急に変わった。



「なに言ってるのかと思ったら、お前オレのことからかってんのか？」
  なんのことだ？
「か、からかってなんかない！」
「オレはそうゆう冗談は嫌いなんだ。」
「じょ、冗談なんかじゃねーよ！！」
「冗談じゃないならなおさらやめろ。ごちそーさま。」
  机に万札置いて宮城が席立って、出て行こうとする。ちょ、ちょっと待てよ！
「ちょっと待てよ！！」
「その病気は一時的なものだ。すぐ忘れろ。」
  そのまま宮城は出て行ってしまった。

  冷たい水を頭からかぶったみたいだ。料理は食べる気にならなくて、そのまま会計してオレも店を出た。
  別の会話にすればよかった…。
  その日はあんまり眠れなかった。最近ずっと眠れてないような…

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  次の日寝不足で具合が悪かった。
  眠りたくて、なんとなく保健室に寄ってみた。宮城に教えてもらえなかった病気のことを、先生に聞いてみよう。

ガラガラ
「失礼します。」


  保健室にいたのは茶髪にうさんくさい笑顔を浮かべる、若い男だった。
  人は見かけで判断するなって言うけど、オレこいつ嫌いだ。

「顔色わるいな？寝不足か？なんか悩みでもありそうな顔だな」
  嫌な感じの男だが、保険医としての能力はまあまああるらしい。ちょうどいい、オレの病気も聞いておくか。
「ある人を見ると心臓がバクバクして、苦しくなったり汗が出たり、人間としておかしくなるんだ。この病気がなんだか教えて欲しい。」
「え？ある人を見ると？それって恋じゃん。」
「こい？」
「恋だよ恋。愛しちゃってるの恋だよ。なにキミ、高校生でやっと初恋なの？」

  恋…


  恋って…そんな…恋って…

「つまり…失恋じゃん…」

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  とぼとぼ家に帰るとオヒゲが部屋で仁王立ちしてた。

「忍くん！！デートだよ！」
「え？デート？？」



  どうやら第二段階に入ったようで、次の日曜誰かとデートに行かなくてはいけないらしい。

誰と、どこに行こうか？
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誰と？

宮城先生

同級生の美咲

鬼の上條先生
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どこに？

友達でよく行く中央図書館


恋人でよく行く水族館


上級のラブホテル


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